梅雨入り発表!扇風機・エアコンによる子どもの「喉の乾燥」と「朝の咳」にご注意を

紫陽花が美しく色づき、雨の音をよく聞く季節となりましたね。少し動くだけで汗ばむような、蒸し暑さを感じる日も増えてきました。
まえだ小児科医院の院長、前田です。

いよいよ梅雨本番。寝苦しい夜が始まりますね

6月7日(日)、気象庁は東海地方と関東甲信地方の梅雨入りを発表しました。
当院のある行徳・妙典エリアでも、これから本格的な雨のシーズンを迎えます。湿度が高くジメジメとした夜、寝苦しさを解消するために、エアコンの除湿(ドライ)機能を使ったり、扇風機やサーキュレーターを回して寝るご家庭も多くなってきたのではないでしょうか。

しかし、ここで小児科医として親御さんにぜひ気をつけていただきたいのが、就寝中の子どもの「喉の乾燥」です。

「部屋はジメジメなのに、喉はカラカラ」の落とし穴

「外はこんなにジメジメして湿度が高いのに、乾燥するの?」と不思議に思われるかもしれません。しかし、実はこの時期特有の「風」と「除湿」の使い方に、大きな落とし穴が潜んでいるのです。

扇風機やサーキュレーターの「風」が引き起こす乾燥

寝苦しい夜、涼をとるために扇風機やサーキュレーターの風を直接お子様の顔や体に当て続けていませんか?
子どもは大人に比べて、睡眠中に「口呼吸」になりやすいという特徴があります。口を開けて寝ているところに常に風が当たり続けると、あっという間に口の中や喉の粘膜から水分が奪われ、カラカラに乾いてしまいます。
また、エアコンの除湿機能は、お部屋の空気中の水分を外に追い出すことで涼しく感じさせる仕組みです。設定を強めすぎると、気づかないうちに寝室が「砂漠のような乾燥状態」になってしまうことがあるのです。

喉の乾燥が引き起こす、子どもの2つのトラブル

お子様の喉の粘膜が乾燥してしまうと、大きく分けて2つの問題が起こりやすくなります。

1. 寝起きの「ケホケホ咳」

「風邪を引いているわけでもないのに、朝起きるとコンコン、ケホケホと乾いた咳をする」というご相談をよく受けます。これは、一晩中乾燥した空気を吸い続けたことで喉の粘膜が刺激され、軽い炎症を起こしているサインです。日中になるとケロリとしていることが多いのも特徴です。

2. バリア機能低下による「夏風邪」への感染リスク上昇

喉の粘膜は、ウイルスや細菌が体内に侵入するのを防ぐ、とても重要な「バリア機能」を持っています。粘膜がしっかりと潤っていれば、ウイルスを絡めとって咳や痰として体外に排出することができます。
しかし、乾燥してカラカラになってしまうと、このバリア機能が著しく低下します。その結果、前回お話しした「手足口病」や「ヘルパンギーナ」などの夏風邪ウイルスが喉から侵入しやすくなり、感染のリスクがぐっと高まってしまうのです。

小児科医がおすすめする!子どもの喉を守る寝室づくり

では、寝苦しさを解消しつつ、喉の乾燥を防ぐにはどうすればよいでしょうか。今日からすぐにできる3つのポイントをご紹介します。

風は「直接」当てず、壁や天井に向ける

扇風機やサーキュレーターを使う際の一番の鉄則は、「お子様に直接風を当てないこと」です。
風向きを天井や壁に向けたり、首振り機能を使ったりして、「部屋の空気を循環させる」ことを意識してみてください。風が直接当たらなくても、空気が動くだけで体感温度は下がり、寝苦しさはかなり軽減されます。

エアコンの除湿機能と湿度のバランス

エアコンの除湿を使う場合は、寝室に湿度計を置いて「湿度50%〜60%」を目安に調整してあげてください。冷えすぎや乾燥を防ぐために、タイマー機能を活用するのもおすすめです。お子様の様子を見て、汗をかかずにスヤスヤ眠れているか、時々お腹や背中を触って確認してあげてくださいね。

枕元に「ちょこっと飲み」の水分を

もし、どうしても寝起きの咳が気になる場合は、枕元に麦茶やお水を入れた水筒やマグを置いておきましょう。夜中に目が覚めた時や、朝起きた一番に一口飲ませて喉を潤してあげるだけで、咳が落ち着くことがよくあります。

おわりに:快適な睡眠環境で、ジメジメの梅雨を乗り切りましょう

梅雨の時期の室温・湿度調整は、大人でも難しく感じるものです。大人が「少し涼しいかな?」と感じるくらいが、体温が高く汗っかきな子どもにとってはちょうど良かったりします。

もし、扇風機の向きを変えてみても朝の咳が何日も続いたり、日中も咳き込むようになったり、熱が出てきたりした場合は、ただの乾燥ではなく風邪やアレルギーのサインかもしれません。その時は遠慮なく、まえだ小児科医院にご相談くださいね。

ジメジメと鬱陶しい季節ですが、寝室の環境を上手に整えて、お子様も親御さんもぐっすり眠って元気に乗り切っていきましょう!

この記事の編集者

この記事の編集者

まえだ小児科の院長の前田正人(まえだまさと)です。 当サイトの記事は私が執筆・監修をしております。 何か気になる点がありましたらお気軽にお問い合わせください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP