出生前診断NIPTについて安心して知っていただくために
妊娠がわかると、赤ちゃんが元気に育っているかどうか、さまざまな不安や気がかりを抱く方もいらっしゃると思います。特に、染色体の異常について事前に知っておきたいという声が増えており、そのようなご希望に応える検査のひとつが「NIPT(新型出生前診断)」です。
このページでは、NIPTについて、小児科医の視点からやさしくご紹介します。検査の目的や内容、費用、そして私たちが採用している高精度な検査体制についても詳しくお伝えします。
NIPTとはどのような検査ですか?
NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing)は、日本語で「非侵襲的出生前遺伝学的検査」と呼ばれるもので、妊娠10週目から受けられる血液検査です。
母体の血液中に含まれる胎児のDNAを解析することで、赤ちゃんの染色体異常のリスクを調べることができます。従来の出生前診断と異なり、採血だけで済むため、母体・胎児ともに安全に実施できるのが特徴です。
当院で実施しているNIPTは、世界最高水準のベルギー・GENDIA社と提携しており、ダウン症などの遺伝学的疾患を99.9%の高精度で検出可能です。
NIPTの特徴とメリット
当院で実施しているNIPTの主な特徴は以下の通りです。
- 妊娠10週目から検査可能
- 母体の採血のみで、胎児へのリスクがありません
- ダウン症候群(21トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー)、パトー症候群(13トリソミー)を高精度で検出
- 世界最高水準のGENDIA社(ベルギー)による検査で、99.9%の高精度
- 希望に応じて、性染色体異常や微小欠失症候群の検査も可能
スクリーニング検査であり、確定診断ではありませんが、早期にリスクを把握することで、その後の選択肢やサポート体制を整える手助けとなります。
検査費用について
ご希望の検査内容に応じて、以下の3つのコースをご用意しております。
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Aコース:196,000円(税込)
・パトー症候群(13トリソミー)
・エドワーズ症候群(18トリソミー)
・ダウン症候群(21トリソミー) -
Bコース:231,000円(税込)
・Aコースの項目に加えて
・クラインフェルター症候群などの性染色体異常 -
Cコース:264,000円(税込)
・全染色体検査(1〜22トリソミー)
・性染色体異常(クラインフェルター症候群、性別判断を含む)
・微小欠失症候群(ディジョージ症候群など)
いずれのコースも、事前にしっかりとした遺伝カウンセリングを行ったうえで実施いたします。カウンセリングでは、検査でわかること/わからないこと、検査結果の受け止め方、今後の対応についても丁寧にご説明いたします。
検査の流れについて
NIPTを受けていただく際の流れは以下の通りです。
- ご予約・問診
- 遺伝カウンセリング(検査の説明と同意)
- 採血(1回のみ)
- 海外検査機関で解析(約10~14日)
- 結果報告・フォローアップ
検査結果は、医師から直接ご説明し、必要に応じて次のステップ(確定診断など)をご案内します。不安を感じたときは、遠慮なくご相談ください。
検査を受けるか迷っている方へ
NIPTはすべての妊婦さんに必須の検査ではありません。赤ちゃんの将来を考えるうえで、ひとつの情報として役立てたいという方もいれば、「必要ない」と判断される方もいます。
大切なのは、ご家族の考えや価値観を大切にし、納得したうえで選択することです。当院では無理な勧誘は一切いたしませんので、まずはお話を聞きに来ていただくだけでも大丈夫です。
まとめ:安心して赤ちゃんを迎えるために
NIPTは、お腹の赤ちゃんの染色体異常を高精度かつ安全に調べることができる検査です。技術は進歩していますが、それでも結果をどう受け止めるかには、ご家族それぞれの想いがあるはずです。
私たちは、検査の正確性だけでなく、妊婦さんとご家族の「心のケア」も大切にしています。ご不安なことがあれば、どんなことでもご相談ください。
気になることがございましたら、ぜひ当院へご来院ください。スタッフ一同、安心して赤ちゃんを迎えるお手伝いをさせていただきます。