ピークは過ぎた?!まだまだ油断できないスギ花粉の状況

お父さん、お母さん、毎日のお子様のケア、本当にお疲れ様です。まえだ小児科医院の前田です。
小児科医として日々子どもたちと接していると、この時期はどうしてもお鼻が真っ赤になっていたり、目をこすって充血していたりする姿を多く見かけます。

3月もいよいよ終わりを迎え、日差しもすっかり春めいてきましたね。公園の桜も咲き始め、本来ならばお散歩や外遊びが一番楽しい季節です。しかし、花粉症のお子様を持つご家庭にとっては、「早くこの時期が過ぎ去ってほしい」と願う、まだ少し悩ましい日々が続いているのではないでしょうか。

「ニュースではスギ花粉のピークは越えたと言っていたのに、うちの子はまだクシャミをしているわ……」とご心配されている方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、ピークを過ぎたからといって、花粉がパッタリと消えてなくなるわけではないのです。

ショッキングな映像!?スギ花粉の現実

先日、3月15日に千葉県からもほど近い栃木県の山林で撮影された、あるスギの木の動画を見る機会がありました。そこには、スギの枝を軽く揺らしただけで、まるで煙幕のように黄色い花粉がモワッと大量に舞い上がり、周囲に広がっていく様子が収められていました。ピークは過ぎつつある時期とはいえ、まだまだこれほどまでに花粉が蓄積し、飛び立つ準備をしていることに驚かされます。

動画の映像はかなり花粉が見えますが、実際に飛散している花粉はなかなか目視出来ないものです。しかし、こんな花粉が体内に入ってくると思うとゾッとしますね。

目に見えないだけで、私たちが生活している街中にも、風に乗ってあのような花粉が飛んできているのです。大人でも辛いのですから、小さな体で一生懸命この花粉を受け止めているお子様のことを思うと、本当にかわいそうになってしまいますよね。

千葉県市川市周辺の花粉飛散状況について

さて、私たちの住む千葉県、特に市川市周辺の現在の飛散状況を見てみましょう。

例年のデータや直近の観測情報を確認しますと、市川市エリアにおけるスギ花粉の飛散は、2月下旬から3月上旬にかけての一番辛いピークの時期は確かに越えました。飛散量そのものは、少しずつ減少傾向にあります。

しかし、晴れて風の強い日や、雨の翌日で気温が上がった日などは、まだまだ「やや多い」あるいは「多い」レベルの花粉が飛散しており、決して油断できる状況ではありません。さらに厄介なことに、3月末の今の時期からはスギ花粉に代わって「ヒノキ花粉」の飛散が本格的に始まってきます。スギ花粉にアレルギーを持つお子様の多くは、構造が似ているヒノキ花粉にも反応してしまうため、結果として「ずっと症状が長引いている」と感じやすい時期でもあるのです。

まだまだ続けたい!お子様を守る花粉対策

ピークを過ぎたからといって対策を緩めてしまうと、せっかく落ち着きかけていた症状がぶり返してしまうこともあります。特にお子様は大人よりも背が低く、地面に落ちて舞い上がった花粉を直接吸い込みやすい環境にあります。引き続き、ご家庭でできる対策をしっかりと行っていきましょう。

今でもぜひ続けていただきたい、大切な対策をまとめました。

  • 外出時の工夫を忘れずに: お子様用のサイズの合ったマスクや、花粉対策用のメガネは引き続き着用しましょう。また、綿やウールよりも、ナイロンやポリエステルなどツルツルした素材の上着を選ぶと、花粉が付きにくくなります。
  • 家の中に花粉を持ち込まない: 外遊びから帰った時は、玄関のドアを開ける前に、衣服や髪の毛についた花粉を優しく手で払い落としてください。家に入ったら、まずは手洗い、うがい、そしてお顔もサッと洗ってあげるとさらに効果的です。
  • こまめな換気と拭き掃除: 春の新鮮な空気を入れたいところですが、換気をする際は窓を全開にするのではなく、10センチほど細く開け、レースのカーテンを引いたままにすることで、室内に侵入する花粉の量を大幅に減らせます。床に落ちた花粉が舞い上がる前に、水拭きやフローリングワイパーでのお掃除も有効です。
  • 洗濯物はなるべく部屋干しに: 晴れた日でも、花粉が多く飛んでいる日は部屋干しが安心です。どうしても外に干す場合は、取り込む前にしっかりと花粉を払い落としましょう。お洗濯の際に柔軟剤を使用すると、静電気が起きにくくなり、花粉の付着を防ぐ助けになります。
  • 規則正しい生活と優しい保湿: 睡眠不足や疲れが溜まっていると、免疫のバランスが崩れてアレルギー症状が悪化しやすくなります。早寝早起きを心がけましょう。また、何度も鼻をかむとお鼻の下がヒリヒリして痛がりますので、こまめにワセリンや保湿クリームを塗って、優しくケアしてあげてください。

つらい時期もあと少し、一緒に乗り切りましょう

毎日の花粉対策やお薬の管理は本当に根気がいることで、お母さん、お父さんのご負担も決して小さくないとお察しいたします。「いつになったらスッキリするの?」とため息をつきたくなる日もあるでしょう。

しかし、ヒノキ花粉の飛散も、春の深まりとともにゴールデンウィーク頃には必ず落ち着いてきます。辛い時期もあと少しの辛抱です。

もし、お子様の症状がひどくて夜ぐっすり眠れていなかったり、今飲んでいるお薬があまり効いていないように感じたりした場合は、決してご家庭だけで悩まずに、いつでも私たち小児科医にご相談くださいね。お薬の種類を変えたり、点鼻薬や点眼薬を追加したりすることで、お子様がもっと楽に過ごせるようになることはたくさんあります。

春の暖かな陽だまりの中で、お子様が花粉を気にすることなく、思い切り笑顔で遊べる日が一日も早く来ることを心から願っています。一緒にこの季節を乗り切っていきましょうね。

この記事の編集者

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まえだ小児科の院長の前田正人(まえだまさと)です。 当サイトの記事は私が執筆・監修をしております。 何か気になる点がありましたらお気軽にお問い合わせください。

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